参考書籍-阿修羅

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仏陀の教え-参考書籍

魅惑の仏像 阿修羅―奈良・興福寺 (めだかの本) [単行本]
小川 光三

■カスタマーレビュー

奈良の興福寺の宝物館で一番人気のある仏様は阿修羅像ですし、現在東京国立博物館で開催されている阿修羅展の人気は凄まじく、その影響もあって仏像ブームが到来しています。
そんな阿修羅像の魅力をあらゆる角度からアプローチして探る書籍というと、この毎日新聞社の魅惑の仏像シリーズの本書『阿修羅―奈良・興福寺』が一番良いのでは、と思います。
口絵の写真は30ページにわたって、阿修羅像を様々な角度から写したカラー写真を掲載しています。東博では、360度から拝観できるように展示をしていますので、本書同様、普段目に出来ない裏面のお顔も分かるわけですが、書籍の良いところは細部にわたって繰り返しじっくりと鑑賞できるところでしょう。
美しいお姿と何とも言えない表情に惹かれるわけですが、親しみを感じさせる点においても我が国の国宝の中でも最高ランクに位置する仏様だと思います。

解説も大変読み応えのあるもので参考になりました。東京芸術大学教授の後、愛宕念仏寺の住職となった西村公朝師の「阿修羅の叫び」のほか、西川杏太郎「永遠の名像‐阿修羅」、「脱活乾漆の技法と工程」、小川光三「仏像写真と阿修羅像」、小西正文「興福寺の沿革史」、興福寺の年表が記載してありました。少し専門的な記述が続きますが、深く知るにはこれぐらいの丁寧さが必要でしょう。
興福寺の八部衆の五部浄像、沙羯羅像、鳩槃荼像、緊那羅像、迦楼羅像、乾闥婆像、畢婆迦羅像の写真もモノクロで掲載してあります。巻末には興福寺境内図、鑑賞ガイドとして、興福寺の住所、連絡先、年中行事、立ち寄りスポット、興福寺の国宝の仏像、拝観ポイント、阿修羅の各部の名称、各部の寸法、などが掲載してあり、相当な情報量だと思いました。

内容(「MARC」データベースより)

阿修羅はもともと鬼神ですが、興福寺にある像は、体も手足も細く長く、美しく調和がとれていると同時に、人々に何かを静かに語りかけてくれるような優しさもみえます。その阿修羅像の魅力を詳しく解説。〈ソフトカバー〉

NHK-DVD 阿修羅~天平の謎を追う
形式: DVD

■内容

1日間で約95万人を集め、東京国立博物館平成館で史上最多動員を記録した「国宝阿修羅展」

天平の美少年と呼ばれる阿修羅像。多くの人々の心を惹き付ける、その表情の魅力に迫る!


●史上初めて、360度あらゆる角度から阿修羅を撮影した映像

●1300年前、阿修羅がいた壮大な空間もコンピューターグラフィックスで再現

●天平彫刻の幻の技法で、実物大の阿修羅を再現。謎めいた3つの表情の秘密に迫る


■360度阿修羅

多くの人々を魅了する国宝・阿修羅像。60年ぶりに寺を離れ、東京の展覧会場に運ばれました。阿修羅をガラスケースなしで向かい合えるのは、史上初めてのことです。

一人佇む阿修羅。華奢な体に布だけをまとい、まるで少年のような姿です。細くしなやかな腕。穏やかに合掌しています。ガラス越しでは全く見えなかった真後ろの姿、そして左右はどんな表情をしているのでしょうか。


■阿修羅、その表情の謎

阿修羅の3つの表情はどんな意味があったのでしょうか。顔学の専門家に阿修羅の表情の読み解きをお願いしました。コンピューターで眉を動かすことで、この表情の意味が読み解けるといい、その謎に迫る興味深い手がかりを発見しました。


■阿修羅の再現

阿修羅がたたえる表情。それは他の仏像には見られないほどの繊細な造形美です。仏像の多くは、奈良の大仏のように鋳型に金属を流し込むか、この仁王像のように木を彫って作られています。これに対して阿修羅は漆でできています。微妙な表情も、漆を何度も塗り重ねることで生まれました。数々の文献を頼りに、当時の手法で阿修羅を再現していきます。一体、微妙な表情は、どのように生み出されたのでしょうか。


特典映像:●八部衆と十大弟子、●阿修羅像


2009年/日本作品 本編78分、特典18分収録

内容(「キネマ旬報社」データベースより)

61日間で約95万人という驚異的な動員を記録した「国宝 阿修羅展」の模様に迫ったドキュメンタリー。阿修羅像を360度からハイビジョンで捉えた映像のほか、徹底解析した貴重な映像、そして詳細な歴史解説も収めた仏像ファン垂涎のアイテム。

阿修羅の美 (Visual Photo Book Vol. 1) [単行本(ソフトカバー)]
興福寺/飛鳥園 (著)

■本の内容

面部(正面・脇面)や側面、背面など、さまざまな角度で、阿修羅を感じることができるポストカード写真集。
切り取り式で、全10枚セット。
1300年の時を越え、多くの人の想いが込められた阿修羅立像を感じてみてください。

カスタマーレビュー

阿修羅像を様々な角度から写したポストカード写真集といったものです。
ポストカードの大きさは、縦15センチ×横10.3センチ位です。
写真立てに入れて自宅に飾って鑑賞しています。
ただし、10枚中、2,3枚は、阿修羅像を真横から撮ったもの、真後ろから撮ったもの等、
写真立てで飾るのは微妙なものも含まれているので注意が必要です。
個人的にベストショットだと思う写真も複数枚収録されていたので概ね満足しています。

天平の阿修羅再び―仏像修理40年・松永忠興の仕事 (B&Tブックス) [単行本]
関橋 眞理 (著)

■カスタマーレビュー

「財団法人美術院国宝修理所」という存在をご存じであろうか?
明治時代に活躍した文人岡倉天心が創設したのが始まりで、現在に至るまで、
一貫して国庫補助による文化財修理を委嘱されている組織であり、百年の伝統を有している。
 本著で取材されている、松永忠興氏は、東京芸大大学院終了後、67歳の定年まで
この美術院で40年間に及び、多くの国宝の仏像の修復と、模造に従事してきた。
 2010年7月21日から9月26日まで、奈良国立博物館で「仏像修理100年展」が開催されたが、
そこでひときわ入館者の目を惹いたのが、「興福寺・阿修羅像の朱色の模造」であった。
興福寺に現存している阿修羅像は当然ながら、制作された当時の色彩が剥脱されている。
松永氏をチーフとする阿修羅像の模造制作チームは、これを千二百有余年前制作された当初の色彩を復元させたのである。

 本著は、阿修羅像の模造の仕事を中心として、職人松永氏の哲学とも言うべき人生観にまで踏み込んでいく。本書を読んだあと、国宝仏像を見学することがあった時、きっと視界には入ってこない、その仏像の奥までが見えてくるに違いない。

内容(「BOOK」データベースより)

当代随一の仏像修復の技術者団体、財団法人美術院で40年間仏像修理に携わった松永忠興氏。氏が修理や彩色のエキスパートと共に復元模造した阿修羅像をはじめ、現場でしか知りえない仏像たちの姿を語る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
関橋 眞理

フリーランスの編集者。日本のやきもの、染織(着物・袱紗・風呂敷)、茶の湯(名物裂・懐石道具)など和の文化に関する本の企画・編集に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

もっと知りたい興福寺の仏たち (アート・ビギナーズ・コレクション) [単行本]
金子 啓明 (著)

■カスタマーレビュー

近鉄奈良駅をおりてすぐ近くにある興福寺の境内を眺めた時、奈良時代からずっと激動の歴史に翻弄されながらも、いにしえの奈良の都の姿を現代に伝えているこの古寺の素晴らしさに圧倒される思いです。五重塔は奈良・興福寺のランドマークとして親しまれています。

本書には興福寺の多くの仏像が紹介されていますが、日本の仏教美術史の中でこれらの仏像の美しさと秘めた価値を考えますと、よくぞ現代まで無事に伝わったことだと思っています。興福寺の仏様を知ることで日本美術彫刻史をよく理解できるような内容になっていました。その多くが国宝、重要文化財に指定されているのは当然でしょう。
本書で興福寺の魅力を語っている金子啓明氏は現在興福寺国宝館館長ですから、執筆者として最適です。

興福寺の宝物館で一番人気のある仏様は阿修羅像ですし、この三面六臂の仏様の美しさに魅了されています。美しいお姿と何とも言えない表情に惹かれるわけですが、親しみを感じさせる点においても我が国の国宝の中でも最高ランクに位置する仏様だと思います。14ページからの詳細な解説は参考になりました。
異形の乾漆八部衆立像も生き生きとした表情を持っており、これらが国宝なのも当然でしょう。
北円堂の仏たちの項目で紹介されている木造無著菩薩・世親菩薩立像のリアリズムには驚かされます。実際の像は結構大きく、運慶の傑作として見る人に深い信仰心を与えるでしょう。定慶作と言われている金剛力士像の筋肉のリアルな表現もまさしく国宝に値します。八角円堂の北円堂の建物そのものが国宝ですし、その他に多くの国宝を安置している価値あるお堂ですからここも是非訪れてください。

内容(「BOOK」データベースより)

興福寺創建1300年記念。興福寺の傑作の仏像の数々を一冊で紹介。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
金子 啓明

東京都生まれ。慶應義塾大学修士課程修了。東京国立博物館勤務(彫刻室長・法隆寺宝物室長。企画課長・事業課長・事務部長を経て副館長)。現在、興福寺国宝館館長及び、東京国立博物館特任研究員。専門は日本彫刻史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)